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日々平安

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曼珠沙華

マンジュシャゲ、マンジュシャカ、ヒガンバナ・・・
別名は千以上もあるという。
学名はリコリス。

思い出すのは、北原白秋のうた。

 GONSHAN GONSHAN  何処へゆく
 赤い御墓の曼珠沙華(ひがんばな) 曼珠沙華
 けふも手折りに来たわいな

昔、北原白秋の詩集を夢中で読んだ時期があった。
それは私が、若気の至りというかなんというか
耽美趣味に浸り切っていた頃だったかと思う。

彼岸花は好き嫌いのハッキリ分かれる花だ。
きれいだという人もあれば、薄気味悪いという人もいる。

彼岸花は全草が有毒だが、根からは澱粉が得られる。
水にさらせば毒は抜けるから、飢饉の際の非常食だったという。
「だから踏み荒らされる確率の低い墓地に植えられている」と
友人が語っていた。

墓地や田んぼの畦に植えられていたのには、別の理由もある。
虫や動物が、毒を嫌って荒らさないようにということらしい。

「あれは毒だからさわるな」
私達が子供の頃から聞かされていたのは、それだけだった。
昔はどこの家の庭にも植えられていた、ダリアの花もそうだ。

それだからか、彼岸花もダリアもきれいだと思うのだが
庭に植えようとか、切り花にしようなどとは考えたことがない。
遠目に「ああ・・・きれいだ」と眺めるだけだ。

ダリアも品種改良されて、一見ダリアに見えないものもあるし
彼岸花も園芸品種のものが出ているのだが。

けして嫌いではない、その花。
きれいと思って眺める花。
けれど、近寄ってはいけないような気がする・・・

花だけでなく、人やものにもそんな存在は、ある。
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by mitzi156 | 2012-10-04 06:48 | 昔のはなし | Comments(0)